今日は生花の基本の考え方にある「虚実等分」について、
簡単にお話したいと思います。
虚実の「実」は自然のままの草花です。
一方、「虚」は人の手を加えることです。
つまり、虚実等分とは、
あるがままの自然がただ美しいのではなく、
人の手を介することで、更なる本質的な美を追求します。
草木 本来の姿の「実」に従う一方、
不要な花・葉を落とし、枝をためて、三才の姿を整え、
「虚」を備えることで、
新たな美が生まれ、
新たな生を授かります。
「虚」と「実」の両極を備え、
外見の美と実質が調和する所に、
美の本質を求めるのです。
実際に生けていると、
何かもったいなくて不要な花を落とし切れなかったり、
逆に取り過ぎてみすぼらしくなったりと、
苦労するところですが、
虚実等分を意識してお稽古することで、
美しい花形を生けることができるようになります!